ハンター×ハンターに登場する特殊能力「念能力」
ゴンとキルアが念能力を習得していくのが作品の見どころでもありますね。
しかしながら、物語を読み進めて行くうちにある疑問点が出てきます。
それは「キルアはなぜ念能力の存在を知らなかったのか」という事です。
今回の記事ではこの事について思考していこうと思います。
HUNTER×HUNTERの疑問 キルアはなぜ念を知らなかったのか?
少年ジャンプに連載中(?)の人気マンガ「HUNTER×HUNTER(ハンター×ハンター)」
1998年から連載されているハンター×ハンターは20年以上の連載期間が過ぎています。最も今となっては休載期間の方が長いのですが…。それでも今尚、連載の再開を待ちわびているファンは多いのではないでしょうか?
それ程の魅力が詰まったマンガです。
そんなハンター×ハンターには20年の歳月で多くの謎が解き明かされてきたとは言え、まだまだ沢山の謎がいっぱい詰まっています。(最もハンター×ハンターの最大の謎はいつ連載再開されるのかどと思いますが…)
今回取れり上げるのはハンター×ハンターの一番人気のキャラといっても過言ではないキルアについてです。
家族の中で唯一教えて貰えなかった理由は?
ハンター×ハンターに登場する特殊能力「念能力」
キルアは主人公のゴンと共に念の習得の修行をして念を身に着けていきます。
キルアは暗殺一族・ゾルディック家の時期後継者と目されるゾルディック家史上随一と言われる才能の持ち主カルトとされています。
幼少期から暗殺者になるための英才教育を受けており、物語開始時点でも実践経験がある程度あるキャラクターとなっていました。
しかし、ゾルディック家の中では、唯一と言ってもいい念の存在を知らなかった人物でした。
ゾルディック家では、キルア以外の兄弟はみな念を使える様です。弟でもある末子のカルト(10歳)は勿論の事、執事でさえ念の使える念能力者でした。
その中で、どうしてゾルディック家史上随一と言われる才能の持ち主にして時期後継者のキルアだけが念を教えて貰っていなかったのでしょうか?
念の存在は感じてはいた?
ゾルディック家の中でただ一人の念についての存在を教えて貰っていなかったキルアですが、念の存在については感じてはいた様です。
ハンター×ハンターに初めて念が登場するのは、「天空闘技場編」です。
天空闘技場でキルアと対戦したズシが見せた念の片鱗。
ズシは実力はキルアに及ばないものの異様な撃たれ強さを持っていました。それがキルアの兄・イルミの強さの秘密と関係があるのではないかと疑念を抱きます。
そうです。キルアは念の存在自体は知らなかったものの念の存在については薄々、感じてはいたのです。
念能力の存在そのものは隠されていた様ですが、念自体はキルアには隠していなかった様です。
キルアの念能力は家族によって作られた?
キルアが習得した念能力は、オーラを電気に変える変化系の能力です。
- スタンガン
- 敵に落雷
- 超高速で動く
など物語が進んでいくにつれてキルアのオーラを電気に変える能力は様々な幅の広い能力となっていきます。
念が隠されていたのはキルアを強く育てるため?
キルアのオーラを電気に変える能力を見たもの多たちは、口々に一朝一夕で身につくものではないと言っています。
電気を浴びる修行だけでも生半可なものではない様です。
しかし、キルアは家庭の事情で子供の頃から電気を浴びていました。
一つの可能性として
キルアの念能力・オーラを電気に変える能力は家族によって予め仕組まれていたとは考えられないでしょうか?
キルアはゆがんだ愛情で育てられた
キルアは過保護とも思えるような戦闘育成法で育てられていました。
初登場時からゴンをも上回る才能を見せていたキルアでしたが、ある一定以上の強敵と対峙した際には、逃げの一手になってしまいます。
ハンター試験でイルミが登場した際には、この事実が初めて登場した場面でした。
その後、ゾルディック家の自宅から再び出で行く場面で父親のシルバから「絶対に仲間を裏切るな」という誓いを立てられます。
キルアの母が抗議するとシルバは「いつか必ず戻ってくる」と笑います。
今思えば、キルアがゴンを裏切る事になるかもしれないという暗示だったのでしょう。
キルアが逃げの一手だった理由=イルミの針
キメラアント編での二度目のビスケの修行時にビスケから指摘されキルアは自分でも「ある一定以上の強敵と対峙した際には、逃げの一手になってしまう」という事実を知ることになります。
それを克服できなければゴンの側から離れるように言われてしまいます。
結果、克服する事が出来なかったキルアは、最後に念を使えなくなったゴンを守った後でゴンの元を離れる決心をします。
そしてそれを迎えたキメラアントととの対峙の場面
ゴンを守ることなく、「逃げろ」という呪縛を自ら跳ね除ける事に成功します。
何とキルアの頭の中に、イルミによる「針=呪縛」が仕込まれていたのでした。
キルアはなぜゼノの念能力を知っていた?
キルアは念能力の存在をハンター試験を受けた後まで知らなかったとされています。
しかし、そうなると一つの疑問が浮上してきます。
キメラアント編で祖父ゼノの念能力を知っていた事です。
最も、この事については2つの可能性が考えられます。
説② 念能力とは知らず祖父の能力を知っていた
一つの目の説は、子供の頃からゾルディック家の仕事をしていたというキルア
原作では、キルア以外のゾルディック家の仕事をしている場面が多々登場していますが、家族の数人が関わっている場面が見受けられます。
キルアも祖父のゼノと一緒に仕事をしていても不思議ではありません。
上でも少し触れましたが、念能力についての存在は知らなくとも知覚していた節があります。
ゼノの能力を念とは知らずに知っていたと考えられます。
説② 念能力の習得後に祖父に能力を教えて貰っていた
もう一つの説が、キルアが念能力を習得した後に祖父ゼノに念能力を見せて貰っていた可能性です。
原作では、ゾルディック家の自宅から出た後は、会長選挙・アルカ編まで家族とは(間接的にはあるものの)会っていません。
しかし、一度だけキルアが自宅に帰っている可能性があります。
それは、グリードアイランド(G.I)編で2度目のハンター試験を受けに行く際にゴンといったん分かれた場面がありました。
試験が終わってG.Iに戻ってきた後、ゴンが必殺技を見せた後にビスケがキルアの必殺技をどうするかと問いかけると
「色々考えたんだけど…。結局これにした」
とアルモノをビスケに見せます。
おそらくこのアルモノとは、重さが50キロもあるアニキ特注の合金のヨーヨ
これを受け取るためにハンター試験後にゾルディック家の自宅に帰っている可能性が高いとは思えないでしょうか?
更にもう一つの「色々考えたんだけど…」というセリフ
自宅に帰って家族に相談している可能性もあります。
その時に、キルアには甘いと言われる祖父のゼノですから自らの念能力を披露していたとは考えられませんか?
キルアの役割はもう終わっている?
会長選挙・アルカ編でキルアは、ゴンと妹(?)アルカの呪縛を取り払い2人を救った後は妹と共に旅に出る事になり、出会ってから常に一緒に行動していたゴンの元を離れる事になりました。
キメラアント編で、ああなってしまったゴンとは違い、キルアは兄の呪縛、家族の呪縛を取り払いハンター×ハンターのキャラの中で最も成長を遂げたと言っても過言ではないでしょう。
それと共に、キルアは呪いは解けたとは言っても成長しきれなかったゴンと一緒にいる意味が無くなってしまった様に思えます。
現在は中断中のハンター×ハンターですが、暗黒大陸・王位継承編ではメインキャラから外れています。
今後は出てこないことは無いとは思いますが、ハンター×ハンターでのキルアの役割は終わっているのではないでしょうか。